書道だいすき 第68話
『隷書の源流!!木簡 小学書!!古典臨書シリーズvol.8』【書道】

Shodo Daisuki – Episode 068

秦が中華統一したのも束の間、時代は漢に移りそれまでの統一文字『小篆』が効率化し隷書へと変容していくタイミング!!
是非ここはチェックしておきたいところ!!
当時の肉筆を臨書できる木簡の魅力に迫ります!!

書道だいすき 第68話 動画の概要

しまうち氏による中国書道史の古典臨書シリーズの講義内容です。
今回は隷書の源流である漢代前期の木簡小学書を取り上げています。

講義は芸術としての書道の始まりとされる漢代前期の重要性から始まります。
秦が短期間で滅び、漢王朝へと移行する中で、書体の発展が始まりました。
しまうち氏は、この時代が「芸術としての書道の始まり」であり、その第一歩を踏み出したのが漢代前期であると強調しています。

紀元前202年、劉邦が秦を滅ぼし漢王朝が誕生した時代、紙が普及する前は主に絹や木が書写材料として使われていました。
絹は高価だったため、木や竹が一般的でした。木簡は現代のメモ帳のような役割を果たし、削って書き直せるという大きなメリットがありました。
当時の文具は筆、墨、硯、そして削るための小刀の4点セットだったと説明されています。

前漢時代の石碑や青銅器の文字資料がほとんど存在しないため、1900年代に出土した木簡や帛書が唯一当時を知ることができる貴重な資料となっています。
しまうち氏は、木簡の臨書が実際の肉筆を再現できる貴重な体験であると述べています。

隷書の誕生については、秦の統一小篆が美しいものの書写に時間がかかり不便だったため、より簡素で直線的な筆法に変え、線を連続させて簡素化したことが始まりとされています。
初期の隷書を「古隷」と呼び、そこから洗練されて装飾的な「八分隷」へと発展していきました。
今回しまうち氏が臨書するのは、その中間にあたる「古隷書」の木簡です。
実際の臨書実践では、幅約1cm、長さ20cm強、厚さ0.2-0.3mmという薄い木簡に小さな文字が書かれていることから、腰が強く先の鋭い筆が使われていたと推測しています。
しまうち氏は「渉」「競」「夏」「連」の4文字を臨書し、篆書の雰囲気を残しつつも隷書の特徴も見られることを指摘しています。

隷書の特徴的な筆法として、「波勢」と「波磔」について説明があります。
大角において穂先を巻き込み、押し出し、波状に書いて最後に筆を送り出す技法が示されています。
木簡の材質による筆の抵抗感から生じる線の揺れの表現の難しさについても触れられています。

しまうち氏は、中国書道史を時系列順に臨書していく意義を強調し、背景や手術を知ることが今後の臨書に影響を与えると述べています。
次回からは有名な石碑が登場する五感の八分隷の時代に入ることを予告し、人々の美意識がどのような書体として登場するかに期待を寄せています。

Sutra Copying Set

Youtube 書道だいすき 第68話

しまうち 00:00
芸術としての書道の始まり。
本当に大きなメリットですよね。
洗礼されていき、波を打つように最後、
はい、どう書道だいすきしまうちです。
中国書同士をリアルに体験していく古典臨書シリーズ。
今回は隷書の源流木簡小学書をお送りさせていただきます。

しまうち 00:25
中華統一を果たした秦が、まさかの15年という短い歳月で滅んでしまい、漢王朝へと時代が移っていきます。
また、また、木簡というマイナーな題材をと侮るなかれ、
秦代の文字の統一を受け、館内では安定した書体をベースにその技法の発展が始まる。

しまうち 00:49
なんといっても重要なこのタイミング芸術としての書道の始まり。
その第一歩を踏み出したのが、この漢代前期と言えます。
このシリーズ、皆さんに人気がないというのは、もう数字を見れば一目瞭然なんです。
わかっているんです。

しまうち 01:06
では、しまうち邁進させていただきます。
今までの古典臨書シリーズの動画概要欄に貼っておきますので、ぜひとも皆さん一緒に中国書同士を勉強しようではありませんか。
今回も簡単に分かりやすく、というのをモットーにお送りさせていただきますので、

しまうち 01:24
ぜひとも最後までお楽しみよろしくお願いいたします。
この動画チャンネルでは、書道に限らず、書くに関係することはどんどん紹介させていただきますので、チャンネル登録高評価何をよろしくお願いいたします。
それでは早速本編に行って!

しまうち 01:42
まずは木簡について、時は紀元前、202年項羽と劉邦が秦を滅ぼし、漢王朝が誕生しました。
秦が普及する以前のこの時代、主に使われていた素材は絹や木が使われていたそうです。
けれども、この絹というものが非常に高価だったため、

しまうち 02:05
木、竹なのが主に使われていたと言われています。
現代で言うところのメモ帳代わりだったのではないでしょうか。
木に文字を書く文化というのは、古くから使われていまして、手に入りやすいということもさることながら、

しまうち 02:20
削って書き直せるというのは、本当に大きなメリットですよね。
ですので、その当時の文具といえばくですすり、そして削ることができる小刀の4点セットだと言われております。じゃあ、なぜこのタイミングで木簡なの?

しまうち 02:37
という疑問は出てくると思うんですけれども、この前漢時代、石碑であったり、青銅器であった。
そういった文字資料というのがほとんど存在しないんですね。
1900年代に出土した木簡や白書が、唯一当時を知ることができる資料となるからに他なりません。

しまうち 02:57
書道の世界では、木簡と言われれば、この時代の木簡を指すというのは、このような背景から来るのではないでしょうか。
今日、古典臨書で使われるお手本というのは、石碑に彫られた文字というのが多いですよね。いくばく、

しまうち 03:14
か肉質との乖離というのは否めないのですが、この木簡の臨書というのは、まさにその肉質を再現できる貴重な体験であるとしまうちは思っております。
それでは、隷書はどのように誕生していくのでしょうか。
秦の始皇帝が制定した統一も小篆というのは、

しまうち 03:36
小篆がものすごく美しいというのはよく分かったんですが、書写する時間が本当に長くかかってしまい、正直不便だったということがありますよね。
しまうちも前回臨書しましたよね。
ものすごく時間もかかりましたし、集中力もかかりました。

しまうち 03:54
そして、何よりもめちゃくちゃしんどかった。
これをたくさんの文字を書くとなると、正直ぞっとします。
そこで当時の人々は、筆法は篆書よりは簡素な直線的なものに変え、そして線は連続させ、より焦点を簡素化します。

しまうち 04:13
これが新書体、隷書の誕生の瞬間でもあります。
この隷書誕生時の字形を『古隷』と呼びます。
ここから洗礼されていき、皆様のおなじみの波磔の付いた装飾のある、華麗な八分隷の小篆のことを隷書と呼ぶそうです。
今回、しまうちが臨書するのは、

しまうち 04:36
これ隷書とその中間にあたる地形の聴覚書という木簡になります。
今回、しまうちはこの進化の過程というものを思う存分体験したいと思います。
はい、それでは早速臨書の実践に入ります。
今回臨書する小学書というのは、前漢中期の手習い書の書写と言われておりまして、

しまうち 05:01
いろいろな人の姓名2文字を書いていると言われています。
一緒に出土した馬王堆帛書というのが有名なんですが、その馬王堆帛書に比べますと、やや隷書化というのが進んでいるというのも、この特徴でございます。波勢・波磔というのも成熟し、

しまうち 05:20
てきておりますので、漢隷の初期を示すものと言われています。
この木簡、どういったものかといいますと、幅が約1センチ、そして長さが20センチ少し出るぐらいでしょうか。
そして厚みはなんと0点2から0.3ミリと薄いものなんですね。

しまうち 05:38
そこに小さな文字がたくさん書かれているということはですね、皆さんその書かれた筆というのはおそらく推測なんですが、ものすごく腰が強くて。
そして先が鋭く聞くように作られた筆だと推測されます。
そして今回も事前にしまうち1枚4文字書いてみました。

しまうち 05:59
こちら1文字目はさんずい辺に歩くと書きまして、渉の文字ですね。
そして2文字目、これは競う競争の競でございます。
3文字目これは夏春夏秋冬の夏ですね。そして最後4文字目連連続の連でございます。
こういうふうに全体を見ますと、

しまうち 06:22
どことなく篆書の雰囲気も確かに残っているなあというふうに感じます。
そして、またね、隷書の雰囲気も少し出てきているかなというふうに感じます。
この漢民族もですね、文字というのは秦聖なもの、そういった形で特別視していたんですね。

しまうち 06:39
ですから、当然、文字には尊厳が必要だといてくださいね。
まず筆を巻き込み、これ巻き込むんですね。巻き込んでから押し出す。
そして、波状のように書いて、そして最後筆を送り出すというんですね。
もう一回いきますよ。

しまうち 07:00
大角において穂先を巻き込む、そして押し出す、そして波を打つように最後押し出すということですね。
これがいわゆる波勢というそうなんですが、いろいろおそらく吹き方あったんでしょうね。
まず巻き込む、そして押し出す。

しまうち 07:22
そしてこういうふうに払う場合もあれば、逆にこっちに、こういうふうに送り出すっていうのもあったかもしれませんよね。
そして、先ほど波勢という言葉を使いましたが、まあ、この全体的なのも波勢と言われるんですけれども、

しまうち 07:38
まずこの部分ですね。
この部分を波勢と言いまして、最後のここですね。
これをは波磔と呼ぶそうでございます。
これ、皆さん、覚えておいてくださいね。
これが波勢と波磔でございます。
この木簡に書かれていますので、

しまうち 07:55
実際は木の芽がありますよね。
その抵抗がある中で、筆を使って文字を書いているわけですから、原本を見てみますとですね、いろいろ線が揺れているんですよ。
それ、どういうところだというと、こういうところも揺れていましたし、

しまうち 08:10
こういうところも揺れていました。
そして、こういったところですね。このね、秦に表しようとするのは、ものすごく難しかった。
今回ね、実際できているとはやっぱり思えないんですね。
ちょっとね、次清書するときに関しましては、

しまうち 08:25
今回は紙に書くということで、ちょっとね、線質重視でいきたいと思います。
そして次にですね、筆の穂先がしっかり聞けば良いと思ったので、少し短めの筆を使う、もしくは、穂先が細くて長めの羊毫筆を使って書こうというふうにしまうち、試みたんですよ。

しまうち 08:45
そしたらですね、思っている以上に太い線が出てくるんですよ。
どういったとかというと、こういったところ、こういったところ、そしてこういったところなんですよね。
それをこういう筆でね、表現しようと思うとどうなるかと言います。

しまうち 09:03
皆さん、ここ、こう、なんかこう寝かしてるね、寝かしてこうこうこうえーじゃあみたいなね、どうしたらい、どうしたらいいとするかここ、ここ、こなか?っていうふうにねということで、
ちょっとね、こういう短い筆使うのは諦めまして、

しまうち 09:20
今回弘法筆を選ぶということを勝手に思っていますので、毛量のある兼豪で、
そしていつもしまうちが書く用筆法の形をバチっと守って、
そしてもうこの筆の上下運動だけで書いてみようと思っております。
よいしょこね。上下運動だけ、

しまうち 09:39
もう上下運動だけで太い線を出してみたいと思います。
ちゃんとね、波勢や波磔、そういうのもこういうところね出てますから、
ちゃんと表現できるように頑張ってみます。
はい、書きました。さっき、しまうちが1枚書いたのとは、

しまうち 10:48
もう全然雰囲気が変わってしまいましたが、どうでしょうか?
もうパッと木棺を見た時に、先ほど言った通りに揺れた線とか、
どういうふうに変えたらいいんだろうというふうにね、本当に悩むんですよね。

しまうち 11:01
で、こっちは秦だとですから、もう線質にこだわって書いてもいいんじゃないかというふうに思えてきました。
ですから、木棺でね、悩んでらっしゃる方いましたら、こういうふうにちょっとね、思い切ったアレンジではないですけれども、

しまうち 11:14
まあ、ちょっと線で勝負見てよといったところでもいいんではないですか?
そういうふうにしまち勝手に拡大解釈しております。
ですので、皆さん、題材としてはね、本当に面白いですし、
これを知っているやった、やらないということによって、

しまうち 11:30
今後また全然ね、いろいろな名称をやっていくにおいて、違ってくると思いますので、
ぜひとも皆さん何事もチャレンジです。
ですので、木簡のチャレンジもよろしくお願い致します。
以上です。
いかがでしたか?文字の移り変わりを体験できるのも、

しまうち 11:46
中国書道史を時系列順に臨書していく醍醐味ですよね。
ユーチューブ界ひろしといえども、このようにこ古典臨書を教える書道チャンネル。
この書道大好きチャンネル以外にありますでしょうか?
背景や手術を知ったところで、

しまうち 12:01
字がうまくなるわけではない、というのは、よくわかりますよ。
わかるんですけれども、篆書や今回のような初期の漢隷の臨書を体験しているか、していないかによって、
今後々期の隷書を臨書するにあたって、何かしら影響というのが出てくるとしまうちは思っております。

しまうち 12:21
さあ、次からはいよいよ有名どころの石碑というのがたくさん出てくる後漢の八分隷の隷書になります。
人々が同じ文字を使うことによって生まれてくる美意識、
この美意識が個性を身にまとい、一体どのような字形として、

しまうち 12:42
登場してくるのでしょうか?
それを考えましたですね。
しまちもう今からワクワクしますよね。
今後の展開こうご期待くださいませ。
それでは書道大好きしまうちでした。
やは皆さん暑くなってきましたね。
書道に熱くなるのもよいのですけれども、

しまうち 12:58
外での熱中症くれぐれもお気をつけください。
それではまた来週お目にかかりましょう。
さよならしまうちも元気にやってまいります。
では!

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