2024年の大河ドラマ「光君へ」をご覧になられていますでしょうか。今作は、源氏物語の作者・紫式部と、時の権力者である藤原氏・藤原道長を中心に物語が展開されており、 また、劇中では度々かな文字の執筆シーンが挿入されております。今回は、かな文字に焦点を当てつつ、源氏物語や紫式部とかなの関係について触れてみました。
かな文字は、平安時代には体系が確立したと言われています。 この時代において、公文書や貴族の男性の教養として漢文が利用されておりました。一方のかな文字は、漢文・漢字よりも安易な文字として、特に女性が利用する文字として広まっていきました。
かなは、日本の固有語の音を漢字の形と音を元に創られました。初めに、万葉仮名が、その後、草書体に書きくずした万葉仮名が更に簡略化されて、平仮名・片仮名が生まれました。 平仮名については、1文字につき、元になった漢字が複数字あり、それぞれ形が異なりました。変体仮名と言います。変体仮名は、1900年(明治33)の小学校令施行規則により、一音一字に 統一されたため、現在は利用されなくなりました。
紫式部は、平安時代に活躍した女流作家で、父親が式部の承(行政の教育機関の役人)であった事から、漢学にも慣れ親しんでいた様です。
夫の藤原宣孝との死別後に源氏物語の執筆を始めたと言われています。一条天皇の中宮・彰子(藤原道長の娘)へ宮仕えをする傍ら、源氏物語の執筆を進めました。
その他に、歌人としても知られ、百人一首(57番)にも選ばれています。
源氏物語は、紫式部の文才とかな文字の発展によって生まれたと言えます。
源氏物語は、54巻からなる長編恋愛小説の物語です。当時の宮廷社会の様子が綴られ、因果応報の人生観が光源氏と、関係を持った女性達を通して描かれています。かなによる表現が物語に深みを持たせています。
源氏物語は、原本は残っておらず、写本により伝わっています。大きく分けて「青表紙本」と、「河内本」の2つの系統があり、解釈も異なります。また、今日でも、様々な作家・小説家によって、現代語訳され、それぞれに特徴が表れています。
平安時代の頃には、文房四宝と言われる一連の書具は整っておりましたが庶民には高価でした。
かな文字を書くのには小筆ですが、これはかな用の筆というものが発達したようです。紙巻筆は、芯となる毛が和紙で巻かれたうえで、更に毛を巻く、
これを繰り返し筆の穂先を作り上げ、竹の軸等の筆管に差した筆です。しかしながら、手間がかかる上に、弾力や墨の持ちも良くは無かったと思われます。
墨ですが、油煙墨と松煙墨とありますが、平安時代は一般的には松煙墨が使われていたようです。紫式部はというと、高級な油煙墨(唐墨)を利用していたかもしれません。 当時、墨の色は圧倒的に油煙墨が黒く光り、品質的にも松煙墨にくらべて格段の差がありました。
紙は、舶来紙の唐紙、雁皮紙の鳥子紙や楮紙の檀紙等の国産で品質の良いものが生まれました。何れも貴重でしたが、それらを利用していたと思われます。
筆や、墨、紙は特に草稿も含めて大量に必要だったと思われますが、源氏物語の執筆時は、道長が支援した経緯から、書具を含め最高の環境が整えられた事でしょう。
良い環境・良い道具、それらは、10年以上の執筆期間を費やしたと言われる源氏物語の完成には重要な要素だったかも知れません。
平仮名ですが、現代は46個で成り立っていますが、変体仮名は286個ありました。
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