HOME » ご依頼前の重要確認事項

ご依頼前の重要確認事項

Order check list

作品を制作される前にご確認ください

お客様の大切な作品の加工を行うにあたり注意事項がございます。
下記のような事案が発生する可能性もございます。必ずお読みいただき予めご了承くださいませ。
書遊Onlineで表装仕立てサービスをご検討いただく場合は、事前に「重要注意事項」を必ずご確認・同意の上、作品制作をお願いいたします。

オーダー前のチェック項目

お仕立ては作品の状態により、お客様が予期しないことが起きる可能性があります。
以下は、作品の状態により特に起きやすい事象を取りまとめておりますので、オーダー前に必ずご確認くださいませ。

重要注意事項

作品の状態

作品制作に使用された墨の種類や状態について

表装は、作品を伸ばす工程で必ず水を使用します。(作品全体に水を噴霧し、作品全体のシワを伸ばす工程。)
そのため、定着剤の入っていない墨液や顔彩・絵具などはシワ伸ばしの工程で予期せぬニジミや変色などが発生する場合があります。
大切な作品のニジミ防止は、お客様ご自身でも十分にご注意くださいませ。
以下項目に該当する場合、作品に予期せぬニジミが発生する場合がございます。弊社ではその責任を負いかねますので予めご了承ください。

使用した墨のチェックポイント

完全に乾いていない墨や顔彩(特に膠を主成分としたもの)※作品制作後、概ね1週間は乾かしてください。
顔彩・絵具などで膠や定着剤が入っていないもの(乾いていても水分により溶け出す恐れがございます。)
作品用と記載のない墨液を使用された場合(洗える墨液など)
ご購入後、1年以上経過した墨液を使用された場合(定着剤が劣化している可能性があります。)
・墨を磨ってから数日間置いた(寝かせた)墨を使用された場合(墨が腐敗している可能性があります。)
・正しく手入れされていない硯を使用された場合(付着した古い墨や墨液と新しい液体が混ざり、特有のニジミが発生する可能性があります。)
練墨を使用された場合(練り墨と水を十分に攪拌させないと部分的に濃度が異なり、ニジミが発生する場合があります。)
宿墨を使用された場合(わざと腐らせた墨、腐っている墨などは膠の定着力が低下し、ニジミが発生する可能性があります。)
インク系の朱肉で捺印された場合(スタンプ台など市販の朱肉は定着剤が入っていないため、インクが水に流れます。)
・筆ペン・フエルトペン・ボールペンなどのインク系筆記具を使用された場合(定着剤が入っていないため、インクが水に流れます。)

※その他、上記以外でも予期せぬニジミが発生する場合がございます。


作品の汚れ

作品についた汚れにより生じる不具合について

印泥の汚れ(擦れてしまった、紙を二つ折にして反対側に付いてしまったなど)・墨の汚れ・鉛筆の下書き・手に付いた墨などの汚れなどが残っている場合、表装加工後に際立った状態で現れます。
これは「裏打ち」の工程で、作品の裏から裏打ち紙を貼り付けることで、薄くついていた汚れなどが浮き上がって目立つためです。
(下書きに鉛筆書きされた場合、筆圧によっては鉛筆の色は消えても跡形が残る場合もあります。)

作品の裏に目視ではなかなか気がつかない程度のごく薄い汚れがついている場合もございますので、ご注意ください。
(下敷きに付着した墨などが作品の裏に擦れ、付けた覚えのない墨汚れが付着していることは珍しくありません。)
以上のことから、作品をお預かりした際には判らなかった汚れが、裏打ち加工後に発見されることもございますので、予めご了承ください。

作品の紙について

厚手の紙の注意点について

厚手の紙・二層紙・三層紙は、機械でのドライ裏打ち作業時、折れシワなどを完全に伸び切らずシワとして残ってしまう場合がございます。(伝統裏打ちがお勧めです)
二層や三層紙の場合、紙の層の間に隙間(空気が入る)が生じることがございます。
その際は「伝統裏打ち」に変更し隙間に糊を入れ、目立たなくなる加工を施します。
※やむを得ず伝統裏打ちに変更する必要が生じた際はご連絡いたします。伝統裏打ちは追加料金が発生いたします。
※伝統裏打ちに変更した場合でも紙に一度ついたシワが伸びるとは限りません。

折れがない紙でも多層紙の場合、紙の層が原因でしわになるケースがございます。
仕立ての際、多層紙についたシワ。赤線部分

紙の漉き目方向による注意点について

紙は紙漉き時に「漉き目」が生じます。
紙には太めの漉き目と細くて細かな漉き目が交差していることが多く、太めの規則的な漉き目に沿って「紙の目」がついています。
(一般的な書道紙の場合、縦長に紙を置いた際に横向きに太めの漉き目が規則的な間隔で見受けられます。)
掛軸に仕立てる際、この紙の目に沿って巻くとキレイに仕上がりますが、逆目(太めの漉き目がタテ向き)で巻くと巻きシワが発生する可能性が高くなります。
こうしたことは横長作品に多く発生します。逆目の場合は、伝統裏打ちがお勧めです。

例えば、半切1/3の作品を横向きで掛軸に仕立てる場合、紙の漉き目がタテ目になります。
この場合、機械のドライ裏打ちで仕立てた掛軸は、巻く時に細かな折れスジが入りやすくなってしまいます。
機械での裏打ちは、紙の漉き目がタテ目になった作品には適さないため、伝統裏打ちに変更させていただきます。
(伝統裏打ちへの変更は、機械のドライ裏打ちとの差額が追加料金として発生いたします。)

【機械漉きの紙】
【機械漉きの紙】太めの漉き目協調(赤線)
【手漉きの紙】
【手漉きの紙】太めの漉き目協調(赤線)

下の図で左の横長作品は、逆目(太めの漉き目が縦に入る)となっていますので、巻きシワが発生しやすく、伝統裏打ちが必須となります。
横長作品は、逆目になっているケースが多いので注意してチェックください。

左(逆目):横長作品は伝統裏打ち必須。巻くとシワが生じやすい形。 / 右(順目):ドライ裏打または、伝統裏打ち。 

料紙や加工紙・二層紙・三層紙の作品をお送りいただく際の注意点について

作品を弊社までお送りいただく際の注意点がございます。
料紙や加工紙・二層紙・三層紙など折りたたむことで作品に悪影響を及ぼす紙の場合、ご送付いただく際は必ずラップの芯などに巻き、折れ目がつかない状態でお送りください。
お客様の方でふんわり畳まれた状態で郵送されても、郵送過程で何かの下敷きとなり強い折れ目がついてしまいます。
上記の紙は一旦折れ目がつきますと、折れシワが伸びきらないことが多く、伝統裏打ちでもシワを取り除けない場合がございます。

※やむを得ず伝統裏打ちに変更する必要が生じた際はご連絡いたします。
※伝統裏打ちに変更した場合でも上記の紙に一度ついたシワが伸びるとは限りません。
※伝統裏打ちは追加料金が発生いたします。

仕上がり作品について

作品の化粧立ちについて

キレイな長方形に見える紙でも必ず「ゆがみ」がございます。(墨がついた場所と余白で紙の伸縮具合が異なるためです。)
加工は、水を噴霧してシワ伸ばしを行い、裏打ち加工時の後に紙の歪みを正すための「化粧立ち」を行います。
その際、作品の端ギリギリいっぱいに書かれた文字が切れたり、余白が少なくなるなどの場合がございますので、予めご了承ください。

※作品の化粧断ちは、余白の少ない辺から行うことで端ギリギリの文字や余白が切れることを最小限に留めていますが、紙が湾曲している場合もございますので、完全に回避できるものではございません。

布のもつ糸のほつれについて

掛軸に使用する反物には、布本来の風合いが糸のほつれ(絓など)のように見受けられる場合がございます。
布本来が持つ風合いにつきましてはご理解いただきますようお願いいたします。

仕立て生地の柄合わせについて

掛軸は布のパーツを付け合わせて仕上げます。
その際、布と布が交わる箇所で「布の柄をピッタリと合わせる」ご要望がございますが、表装サービス書遊onlineでは布の柄合わせは行っておりません。
予めご了承くださいませ。

掛軸の反りについて

掛軸は巻物になっているため、反りが発生することがあります。
反りは、巻いてあった掛軸を掛けてから2〜3日間、温度や湿度の変化が生じた際に発生することが多くあります。
巻いてあった掛軸を広げた際の巻き癖による反りは、収納時に強く巻かない(できるだけ緩く巻く)ことである程度の緩和が可能です。
温度や湿度による反りは、掛軸が湿度や温度に合わせて呼吸をしているためで、環境によってその度合いは異なります。
また、作品本紙の厚さと裏打ち紙・生地厚の相性によっても反りが生じるため、加工時に微調整を行っておりますが、それでも反りが全く発生しないわけではございません。
予めご了承くださいませ。

必須注意事項

大切な作品の加工をご依頼いただくにあたり、重要注意事項をよくお読みいただいた上で、下記「必須提示事項」に該当する場合は、商品購入時の配送指定ページの備考欄に記載くださいませ。

書かれて間もない場合

書かれてから時間が経過していない作品を表装仕立てサービスにご依頼いただきますと、加工段階でニジミが発生してしまうことがあります。
望ましいとされる乾燥期間は、作品制作後最低でも約1週間と言われています。作品は十分に乾燥させた状態でお送りください。

墨液を使用している場合

作品用と明記されていない墨液は、加工段階でニジミが発生してしまうことがあります。

練墨を使用している場合

練り墨で書かれた作品は、練り墨と水が十分に混ざっていない場合、加工段階でニジミが発生してしまう確率が高くなってしまいます。

宿墨を使用している場合

宿墨(しゅくぼく:わざと腐らせた墨・腐ってしまった墨)を使用された作品の場合、墨液中の膠(にかわ)の力が弱まってしまっているため、ニジミが発生してしまいます。

※上記4点に該当する作品につきましては、加工時に予めニジミ止めの処理を施しますが、それでもニジミが発生した際は弊社では責任を負い兼ねますこと予めご了承ください。

金文字や金銀箔を使用された作品の注意点について

金泥・金文字・金銀箔など、金・銀を使用された場合、機械でのドライ裏打ち加工時の熱プレスによって色が変色する場合がございます。
※上記の場合は伝統裏打ちでのお仕立てが必須となります。伝統裏打ちは追加料金が発生いたします。

作品制作に二層紙などの多層紙をご使用になられた場合

二層紙や三層紙は、紙自体が二枚や三枚合わせとなっているため、紙漉き時についたシワや折れシワが完全に取れないことがあります。
また作業工程の「霧吹き」の段階で、部分的な「浮き」が発生した場合、やむなく加工を中止し、伝統裏打ちへの変更をお願いする場合があります。
この場合、別途料金が発生いたしますので、予めご了承ください。
二層紙または三層紙など紙が複数合わさって出来ている複層紙をご利用の際はお知らせください。

カテゴリから探す

Search by category

用途から探す

Search by application

ショッピングガイドShopping guide

商品カテゴリItem Categroy

営業カレンダーShop Calendar

2024年4月
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30
2024年5月
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
※赤文字の日は、お電話でのお問い合わせ対応及び、出荷作業休業日となります。ご注文は随時受け付けております。 このカレンダーは書遊の店舗ではなく、書遊Onlineの営業日カレンダーです。